次世代科学者育成プログラム

2016年3月25日  認定特定非営利活動法人びわ湖トラスト(理事長 山田能裕)は、科学技術振興機構が公募した「次世代科学者育成プログラム」の平成 28年度採択機関に決定されました。 ⇒ http://www.jst.go.jp/pr/info/info1171/index.html 「次世代科学者育成プログラム」は、将来有望な科学技術人材の育成を目的とし て、理数系分野に卓越した中学生などの意欲や能力を、さらに伸ばすことに重点 を置いた教育プログラムの実施や開発を支援するものです。大学などが主に中 学校の生徒(小学校第5・6学年の児童を含むことも可能)を対象に、連携機関、 特に教育委員会の主体的な参画を得て、理数分野に関して高い意欲・能力を持つ 生徒などを発掘し、さらに伸ばしていく体系的教育プログラムの開発に向けた 取り組みを支援します。 企画名 : 琵琶湖から学ぶ地球科学の最前線『2016はっけん号 びわ湖から学ぶ!地球の科学』 日本一大きいびわ湖を教材として、周辺に位置する5大学(京大、滋賀大、滋 賀県立大、立命館大、龍谷大)の専門家や海外の著名な教授が、...
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世界一美しい琵琶湖の渦 環流

夏になると、琵琶湖には世界一美しいと言われる渦が作られます。私たちはそれを環流と 呼んでいます。1925 年に神戸海洋気象台の人たちによって発見された環流は、その後、数 多くの研究者によって研究されてきましたが、あまり一般には知られていません。というのは、水の流れを人間の目で直接見ることができないからです。そこで、現代の計測機器を用 いて、環流の姿を多くの人々に知ってもらおうというプロジェクトが立ち上がりました。 用いたのは図1のようなフロートです。ブイの下に抵抗板と呼ばれる十字に組み合わせた白い板を吊るします。これに流れがあたると、その方向にブイは移動します。表面に出た棒の先端には位置を測定し発信するGPSとラッカーと言う装置をつけました。これによ って、インターネットからブイの軌跡を追跡することができました。ブイを投入したのは 8 月 13 日、回収したのは 8 月 15 日でした。その結果を図2に示します。ブイが時計と反対 方向にきれいに一周しています。かかって時間はほぼ 48 時間でした。これは 8 月における 環流の標準的な速さと一致しています。 お盆の催しとして...
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びわ湖トラストたより第11号(平成27.3発行)

  第11号(H27.3発行)[pdf] 山風湖浪 琵琶湖におけるベント孔噴出ガスの検出 総会のお知らせ 秋から冬のトラストの活動(湖水浄化) 秋から冬のトラストの活動(秋のトチノキ観察会) 秋から冬のトラストの活動(淀川源流域の春を楽しむ) 秋から冬のトラストの活動(満月写生会) 秋から冬のトラストの活動(会員の集い) びわ湖清掃について 平成27年度の活動   HOMEに戻る
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びわ湖にみる〈文化〉の意味   西本梛枝

びわ湖にみる〈文化〉の意味 西本梛枝 井上靖の長編小説に『夜の声』という作品がある。いわゆる〈代表作〉には入っていないようだが、自然破壊、環境汚染を憂えるものとして、特筆しておきたい作品の一つだと思っている。発表されたのは1967年。日本の高度経済成長に加速がつき始めたころで、世の中は、いずれ歪むであろう社会のことなど眼中になく、浮かれていた時代である。 主人公は、〈神の託宣〉で、文明という魔物と戦い、最愛の孫娘を魔物の手の届かない万葉の清らかな時代を残している地で育てたいと考えている『万葉集』愛好の老人である。孫娘には悲しいこと、美しいことがちゃんと判る乙女に育ってほしいと思っていて、そのためには風の音や川の流れ、木立の芽生えや夏の夕暮れ、秋の白い雲や雪も必要。つまり季節が明確に巡る地を求めていた。 そういう場所・・・。それが近江であった。辿り着いたのは朽木村(現在は高島市)。滋賀県2番目の長い川、安曇川源流の村である。かつて木地師や筏師たちが安曇川や安曇川の支流の川の畔で「山」を生業として暮らしていた地だ。老人が「万葉の清らかな時代を残している」と感...
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びわ湖トラストの集い 報告

2015年11月28日 「2015年 びわ湖トラストの集い」を開催しました。 ⇒レポートは こちら をご覧ください。 ●「2015年 びわ湖トラストの集い」を開催いたしました 2015年 11月 28日、 恒 例 に な り ま し た 「 び わ 湖 ト ラ ス ト の 集 い 」 を 大 津 市 の 総 本 山 三 井 寺 寺 務 所 講 堂 を 会 場 と し て 、 90人 の 参 加 者 を 迎 え 、 開 催 い た し ま し た 氏家淳一副理事長(山田能裕理事長は公務のため、当日は不在)の開会挨拶のあと、 第1部の【学びの時間】 開始。 ☆大学共同利用機関法人・総合地球環境学研究 所名誉教授の福嶌義宏先生の『びわ湖の水を 育む流域の森林・そして人間活動の影響』と 題した講演を聴講。続いて、  ☆三井寺執事長で当トラストの理事の福家俊彦師のご案内で、通常は非公開の勧学院客殿(国宝) の拝観、文化財収蔵庫の見学、金堂の拝観をいたしました。 第2部の【交流会】 は小川隆理事の挨拶で開会。    交流会の楽しみのメニューは、「近江の幸」を準備し...
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H2Oプロジェクト第5報

2015年11月19日 第 5 報     湖水浄化事業の状況報告 南湖岸辺の現状は水草だらけです。 水草は年々増えており、浮き草と根草が絡み水鳥がその上に立っても足元まで見えるほどです。プランクトンも増えています。 これらの有機物は秋にはやがて、沈み、溶存酸素を取り込み、時を経てヘドロと化します。南湖では表面上きれいになったようでも、温暖化と冨栄養化で毎年確実にヘドロの厚みは数ミリ増えています。  南湖ではどの桟橋でも、黒い湖面に棒を差し込むとブクブクとメタンガスと卵の腐った臭い(硫化水素)が沸き上がります。 また古希を迎えた方の話によると、昔は素足でシジミがいくらでも採れたとのことですが、今はその砂地も大幅に 減少し、ヘドロが堆積したため、固有種の瀬田シジミの収穫も当時の1/200以下に減少しています。  そこでこのヘドロ堆積という手つかずの課題に挑戦するため、“キレイを明日へ“の合言葉のもと、H23 年初めから、湖水 浄化プロジェクトとして、ナノバブルを湖中に投入しバクテリアの力をかりて、ヘドロを分解する実験に取り組みました。 その効果は漢方薬的で微力ですが、...
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琵琶湖クリーンプロジェクト

2015年11月1日 「琵琶湖クリーンプロジェクト~琵琶湖の大自然を体感し、琵琶湖の魅力を再発見しよう!」を京都新聞社と共催しました。これは、(株)トヨタマーケティングジャパンによる「AQUA SOCIAL FES!!(アクアソーシャルフェス)」の一環として開催されたものです。 平成27年11月1日(日)、「琵琶湖クリ ーンプロジェクト~琵琶湖の大自然を体感し、 琵琶湖の魅力を再発見しよう!」を京都新聞社 と共催しました。 このプロジェクトは、水環境について学習し、 あわせて景観保全活動も行うことを目的に、ト ヨタ自動車 AQUA SOCIAL FES が実施したも のです。びわ湖トラストからは、熊谷理事兼事 務局長、山本理事、橋本の3名が参加しました。 当日は、市民がカヌーに乗って琵琶湖へ漕ぎ 出し、自然に触れながらヨシ群落に溜まったゴ ミの清掃活動を行うというプログラムで、場所 は、オーパルオプテックス株式会社(大津市雄 琴)の敷地およびその周辺水域。同社には、カ ヌーの貸与、操作指導、敷地内での環境学習な どについてご協力いただきました。 ヨシ群落は、湖水を浄化する顕...
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